義父の涙
今日は入院中の義父のお見舞いに行ってきました。
病室のカーテンを開けてみたら、丸まって細くなった背中が、なんだか心許なさげに椅子に座っていた。
実父の姿を思い出して、おかしな表現なのは分かっているけど懐かしくなってしまった。
声を掛けたら、来てくれたことを喜んで涙を浮かべていた。
ああこの人を守らなきゃと思った。
結婚すること、その重みを強く感じた。
義両親の面倒を最期まで看ること。
自分の夢とか、やりたいこととか、それよりも大切で深いものを静かに感じ、静謐な覚悟をした日だった。
人を支えること、愛すること、守ること。
愛されること、許すこと、許されること、笑うこと、冗談を言うこと、人の為に身体を動かすこと、人の為に心を動かすこと。
入籍していた当時よりも、自然体で笑える自分に気がついた。
義家族の理想のファミリーっぷりに嫉妬していた醜い自分はもういなくて
ただただこの人達を愛したいと思った
思う前に愛していたことに気付いた。
できることはしなければならないし、後悔なんて微塵も残さない程に守り抜かなきゃと感じた。
自分が自分が自分が自分が自分が
そんな自分はいまはもういない。
いつか孫の顔を見せてあげられたらなと、少しの夢を持った。
最低でもあと数年はかかるし、子供ができる保証なんてないし、健康な子を産むかも分からない。
病気が寛解して薬をやめた頃、妊娠適齢期かどうかも分からない。
小さな小さな目標が、できた。
あなた達を支えること、愛すること、いつか、子供を産むこと。
ひとりぼっちだった私に居場所をくれたあなた達へ
ありがとう
泣けるほど愛しています。